越前万歳

越前ガニなどで有名な福井県の越前の伝統芸能に越前万歳(えちぜんまんざい)というものがある。越前市味真野地区や土大坪地区に伝えられた新春の祝福芸で、古くは野大坪万歳といわれていたのだという。
1995年12月26日に国の重要無形民俗文化財に指定されて、現在は越前万歳保存会によって管理されている。継体天皇にまつわる伝説なども残されているが、その起源などの詳細についてはわかっていないのだという。
現在のような形になったのは江戸時代と考えられており、その頃には越前の各藩はもちろんのこと、加賀の金沢の城下でも越前万歳が演じられていたのだという。演目については、かつては48段あったといわれているが、現在はそのうちの8段ほどが継承されているという。
万歳、とは今の私たちには少し馴染みの薄い伝統芸能かもしれない。日本に古くから伝わる伝統芸能の一つで、新年の言祝ぎの話芸として全国で興ったもので、現在の漫才の元になったものだという。地名を冠して区別することが多く、越前万歳もその中の一つである。
万歳は、話芸とはいってもただしゃべるだけでなく、扇などの小道具や衣装、三味線や太鼓などの楽器を用いて演じられるものである。話の内容だけでなく、衣装や小物を見て、視覚からも楽しむ事が出来る伝統芸能なのである。
越前万歳の特徴は小さい締め太鼓をエゴの木で弓形に作ったバチでたたくことだという。新年になると、越前万歳は神社に奉納されるほか、一般の人々に向けても上演されるなど、現在までしっかりとその伝統は受け継がれている。