■冬の日本海・・・鳥取と松葉ガニ
鳥取に親戚がある。その鳥取に小学生高学年のころに行った。行きは親戚の兄と行ったのだが、帰りは一人旅となった。小学生のころだ。でも帰りの一人旅は、何故か恐怖感は何もなかった。心うきうきしていた記憶がある。長時間の電車の旅・・・いやいや、ちがう、汽車の旅だ。トンネルの手前では窓を閉める。行きに教えてもらっていたので、帰りの汽車の中ではちゃんとできたと思う。
今思いだしてみると、そのときの山陰の日本海の景色はとても暗かったようによみがえる。季節は冬・・雪がふっていたかどうかは定かではない。でも寒かった。そして車窓から見る景色はどうも陰鬱な様子であった。でもそれが少年の心になんとなく非日常の感覚を呼び起こしたのかもしれない。今、私は雨の日曜日がとても好きだ。それはこのときの車窓の陰鬱な景色がそうさせたのか・・・少々飛躍しすぎか。
ともかく、山陰本線だ。その山陰の日本海の風景が私の心のルーツかもしれない。高校を卒業してからはあちこちに旅をした。たいていが日本海側か東北に集中している。今でも沖縄や九州などよりも東北や日本海側の方が大好きだ。
そういえばその当時から私は松葉ガニを食べていた。鳥取発の松葉ガニだ。だから今でもタラバガニは何よりも大好きなのかもしれない。
すなわち私のルーツは鳥取ということか・・・・。